昭和モダンのダークブラウンはこうやって作った。
今日は、グランパです。
施主様は、塗装に対する要求にもこだわりがあって「まあまあネ」に行きつくまで結構大変です。例えば居間のメインテーブルは色だしをやり直してます。つまりテーブル天板にマホガニーなどの着色剤を塗って、その上から透明ニスを塗っていくのですが一回目の塗装では施主様のダメ出しの為、紙やすりサンダーで塗装を削り、やり直してます。
複数の着色剤を調合し濃い色から塗はじめ、さらに透明ニスと着色ニスを混ぜながら塗り重ね最後に透明ニスで仕上げていきます。結局乾燥しては塗り重ねること10回になりました。
グランパは貧乏で居間のメインテーブルでも天然一枚板には手ば出ず集成材を使用しました。それでも集成材の材料組み合わせの妙が出るよう塗装に工夫を凝らし、施主様の「まあまあネ」を獲得しました。
メインテーブルの向こうには米国で仕入れたホールクロックが見えます。壁のタペストリーは施主様お好みの冬用タペストリーです。夏はひまわりと熊のモチーフのものになります。
もう一つは、ホストチェアーです。これは着色剤の関係で少し赤味を帯びていて8回塗になります。現在ホームセンターで入手できるのは油性あるいは水性のウレタンニスです。グランパは耐久性などから油性を常用してます。
塗装のテクですが、プロの方々はスプレー式が多いようです。グランパは製作当時、エアーコンプレッサーも持っていませんでしたし、高価なスプレーガンなども勿論ありませんでした。そこで刷毛塗りたんぽづり仕上げというテクを使いました。グランパが中学生のころ(約60年前)技術家庭科の授業で学んだテクです。最近塗装の先生に伺ったところでは、このテクを駆使する専門家はほとんどいないそうでグランパは絶滅危惧種だとか。
背面の本箱は実は民芸家具のカップボードで、それを本箱に流用しています。この民芸家具は昔ながらの天然ニスを使用しているため、アルコール除菌の布でこすると塗装が取れてしまいます。
塗装もDIYの楽しみの一つで、きれいに仕上がった時、一服の満足感があります。
ではまた。
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