定年後の本格DIYリフォームで・・・住み易く美しく

築35年のミサワハウス55が70才老人の本格DIYでシンプルで美しくなっていく

高齢者の敵、屋内段差をなくしたい。

今晩は、DIYグランパです。


グランパもあと数年で後期高齢者の仲間入りです。年齢を重ね足腰が弱くなると、思わぬ原因で転倒し、寝たきり、歩行困難などQOL(Quality of Life) の低下をきたします。


転倒防止には手すりの設置が一番、二番目は段差の解消です。手すりは必要になった時点で取り付けることができますが、段差の解消あるいは低減は家屋の構造が絡みますのでリフォームの段階でしっかり対策を立てておく必要があります。


まず大きな段差が生じるのが玄関の土間と床(玄関ホールの床)です。昔の家は玄関土間と床の段差が50~60cmもあり、これを埋めるため沓脱石(くつぬぎ石)なる大きな石を置き、この上に上がって靴を脱ぎ玄関の床に上がるようになっていました。それでも段差解消が不十分なときは玄関床から一段下がった上がり框(あがりかまち)なる幅広の横木を置き、土間→沓脱石→上がり框→玄関床の4段構えになってました。


今でも少しお金がかかった家は、玄関の段差が20cmはあるようで、娘の家も息子の家もこれに該当します。一方、安普請のグランパの家は幸いなことに段差は約10cmです。

玄関ホール床は奥行方向にフローリング材を貼っています。上がり口の横に張った板が框と呼ばれるものです。(段差はないので上がり框ではありません。)


手前右側は脱着可能のすのこを、段差圧縮と靴の脱ぎ履きが楽なように取り付けました。カーテンが下がっているように見えるのは、これも脱着が容易なカーテンで冬季に玄関側から冷気が入ってくるのを防ぐために設置しました。


玄関ホールから奥は水廻りの床で、耐水性の高い塩ビタイルの床です。普通このように異なる仕上げの床の間には見切りという材料を挿入します、特に段差が生じている床の間には段差見切りと呼ばれる材料を挿入します。


日常用語の見切りとは、見切り品などの諦めて処分するとか見切り発車で区切りをつけて次に進むとかの意味ですが、建築用語では「仕上げが途切れる部分や形状、あるいは繫ぎ目」などに使われます。

フローリングと塩ビタイルという仕上げの異なる床の高さをmm単位で合わせ込み、見切り材を入れずに直接突き合わせています。見切りを入れるとその部分は床面から5mm~10mm突出てしまい、つまづき転倒の原因になるからです。


これは居間側から玄関ホールを見たところです。

居間と玄関ホールの床も段差がないように見えます。確かに居間、ホール間の段差はないのですが、ドアの蝶番当たりのフローリング板1枚分が1mmくらい盛り上がっています。人間の足の裏は敏感でこの1mmの盛り上がりを感知してしまいます。この板1枚を1mmだけ薄く削ってやればよかったのですが、取り付けてしまったので後の祭りと諦めました。原因は下地の鉄骨の盛り上がりで、グランパはこれを見逃してしまいました。


でもこのほかのところは施主様の要求通り1mmの段差もなく仕上がっています。
この盛り上がりは施主様には内緒です。


転倒防止の段差解消の成果は「まあまあネ」です。