今晩は、DIYグランパです。
前回はゆるいテーマを選びましたが、今回は一転、とんでもなくタイトなテーマです。

水廻りの改装を始めるにあたり、施主様のご要望を伺はなくてはと思いつつ、とんでもない要望が出て来はしないかと内心ビクついておりました。ある日の夕食後、思い切って「水廻りの改装、どうしよう」と切り出したら、出るはでるは。

読者の皆様は図面8、図面9を見ながらその過酷な要求事項を確認してください。

図面８：改装前の１階水廻り平面図

図面９：改装前２階階段上平面図

施主様曰く
「台所とトイレ、洗濯場のフロアーシートがもう剥がれかかっているから張り替えね。フロアーシートではなく防水や美観から塩ビタイルの方がいいわ」
「水廻りの配色は私が決めるから、材料一覧を出して」
「１階ホール、2階ホールはカーペット張りから、居間と同じ材料でフローリングに変えてね」
「これから年を取ると家の中で転倒しやすくなるから居間、台所、トイレその他同一フロアー内は段差が１mmも無いようにね」
「勿論１階はすべて床暖房にしてね」
「台所のシンク下の収納は開き戸式から引き出し式に替えてね」
「シンク上の開き戸は、地震の時収納物が落ちてきて頭に当たらないようにロック式にして」
「洗面所と浴室が一緒になっているなんて最低。ビジネスホテルじゃあるまいし。絶対別にして」
～～～施主様、ビジネスホテルは浴室と洗面所が一緒などとはよくご存じで～～～
「浴室は入り口に20cmくらいの段差があるけど、あれなんなの。年取ったら段差が上がれなくなるわ。段差とれるわよね」
「浴槽は縁が高すぎるのと深さが有りすぎよね。私はシャワーだけで浴槽には浸からないけど、あなたは浴槽に落ちて溺れ死にそうだわ。浴槽は入れ替えね」
「年取ったら浴室冷暖房がいるわよね。乾燥室としても使えるといいわね」
「トイレは掃除しやすいが一番だからタンクレス、温水シャワー、暖房便座、温風乾燥は必須よ」
「冬の寒いとき、洗面所の蛇口からお湯がなかなか出てこなくて困るから、すぐ出るようにして」
「もう年寄りだから、あなたのために２階にトイレは必要よね」
「水廻りの収納は潤沢にとってね」
「玄関収納も拡張してね。玄関の照明がダサいから替えて」
「台所下に地下室を作って収納庫ができるといいわね」
～～～施主様、それはこの住宅地区の建築協定で制限があり、できないんです。～～～

金と手は出さないけど口は出す絶対君主の施主様の、こんなタイトな要求を果たしてDIYグランパは実現できるのでしょうか。グランパの奮闘の日々は続きます。