定年後の本格DIYリフォームで・・・住み易く美しく

築35年のミサワハウス55が70才老人の本格DIYでシンプルで美しくなっていく

屋上屋とはこのことか!! 雨漏り対策とはいうけれど。

皆様こんばんは、DIYグランパです。今回は私にとっては思い出すのも嫌な問題です。


「屋上屋を架す。」とのことわざは屋根の上にさらに屋根を設けることで、無駄の象徴とされるのは皆様ご存知のことと思います。それが現実の問題として降りかかろうとは思ってもいませんでした。


築10年を過ぎたころの、季節的には丁度今頃です。屋根の上で頻繁に鳥が歩く音がしました。鉄板屋根の家ですから鳥が歩くとコツコツカンカンと金属音がします。当時寝室は北側の6畳間でしたが鳥が屋根を歩いた後、部屋の中央付近の天井裏でガサゴソ物音がしていました。そのうち天井裏で鳥の雛の声がし始めました。寝室の北側の道路から双眼鏡で眺めているとムクドリが出入りしているのが見て取れました。


次の年もムクドリが営巣しやがて巣立っていきましたが、ふと気が付くと天井から柱伝いにダニの行列がベッドの方へ向かっていました。施主様は悲鳴を上げ、グランパはキンチョールスプレーを取りに走りました。


後始末が一段落すると、ふと「この家の屋根の構造はどうなっているのだろう。」との疑問が頭をもたげました。この状況を考えるに、屋根と壁の間から天井裏に鳥の侵入できる間隙があるということか。まずは来年の営巣対策に、ホームセンターで金網を購入し侵入経路と思しき雨どいと屋根の間に網掛けしました。この対策にもかかわらず翌年にはまたムクドリが営巣しましたので、今度は北側の壁と屋根の間、約4mわたり網掛けをしました。


営巣の件はこの対策で解決したものの1995年ころから雨漏りが始まりました。初めは台風や強風雨の時など天井と壁の間から一筋程度の雨漏りでしたが年を追うごとにひどくなりついにプロに相談しました。その結果以下の3点の問題が指摘されました。

Photo13:屋根と壁最上部の状況(営巣対策で入れた金網が見える)

Photo14:屋根の鉄板を剥して壁と天井の様子を見る。(コーキングを除去したところ)

  1. 屋根と壁最上部との間には間隙がある。(Photo13参照)
  2. 壁最上部と天井の間にはコーキングが入れてあり屋根と壁の間を通った雨水はここで食い止められる。(Photo14参照)
  3. 壁最上部は再塗装してもクラックが入ったり、屋根と壁の間(金網のあるところの内部)には再塗装ができないので防水が弱くなる。(同じくPhoto14参照)

 第1の問題は間隙があることですがグランパがムクドリの営巣対策のために金網を入れることができるくらい広い間隙が在りました。


 第2の問題は雨水に対する防水はコーキングにより保たれているがコーキングの耐用年数は10年でそれ以降はコーキングをやり直さなくてはなりません。しかし屋根板をはがして壁と天井の間のコーキング全部をやり直すことは事実上不可能です。


 第3の問題は壁の最上部の塗装の問題で、そこは塗装の経年変化が最も大きい箇所なのでクラックが入りやすいのと。屋根と壁の間は再塗装ができないため発泡セラミックの壁に雨水が浸透しやすくなり、これも雨漏りの原因になります。


これらの問題は設計上のミスとしか言いようがありませんが、築後20年たって設計ミスといっても如何ともしがたく、屋根専門家に対策を仰ぐこととなりました。


対策は壁最上部も含め既存の屋根全体を、その上から新たな屋根で覆うというものでした。これは諺の通り「屋上屋を架す。」というものでグランパにとっては理不尽で全く無駄な工事というほかありません。今思い出しても悔しくてたまりません。