定年後の本格DIYリフォームで・・・住み易く美しく

築35年のミサワハウス55が70才老人の本格DIYでシンプルで美しくなっていく

厳冬の至福、即湯と床暖房

今晩は、DIYグランパです。
立春が過ぎたとはいえ、まだまだ寒い日が続きます。


この時期、つくづくやって良かったというDIY工事は即湯と床暖房です。即湯とは朝いちばんで歯磨き、顔洗いで蛇口をひねると2秒後にお湯が出る仕掛けです。これはLIXILのほっとエクスプレスという給湯機を洗面台下に設置して実現したものです。設置は簡単でしたが適合洗面台とオプションの選択が複雑で、時間を取られました。


洗面台下収納部に設置した様子はこのようになりました。

ほっとエクスプレスは電熱湯沸かし器と2リットルステンレスの魔法瓶を組み合させたようなもので屋外の給湯機からお湯が届くまでの間、配管中にある水と魔法瓶中の熱湯を混合しながら適温で給湯するものです。黒いパイプが繋がった白いプラスチック製の筒状の物はほっとエクスプレスが満タンになって加熱膨張してあふれ出したときに排水する仕掛けが入っています。


またフレキシブルパイプが複雑に入り組んでいるのは、この洗面台と壁を挟んでトイレ側に設置したトイレ手洗器に給湯するためで、それがなければはるかにすっきり配管できます。これが即湯の洗面台と、(洗面台横の歯ブラシは施主様が洗面台を掃除するとき使うものです)

これがトイレ側手洗器です。

トイレの手洗台兼収納庫はグランパの自作で、天板には人造大理石を張り付けて、汚れに強く綺麗に仕上げました。

手洗器曲線に合わせて下の台が曲面になっているのはベニヤ板を曲げて曲面を出しています。この手洗台兼収納庫を建具屋さんに発注したら結構な金額の請求書が来ると思います。


この手洗い蛇口も3秒待ちくらいの即時給湯です。


もう一つの至福は床暖房になります。寒い外から帰って玄関ホールのフローリング床に足を着くと、ほんのりした暖かさが足の裏に伝わってきて嗚呼、家に帰ってきたとの幸福感が湧いてきます。

写真に写っている玄関ホールフローリング床並びに奥の洗面スペースとその奥のトイレの塩ビタイル床および右側キッチンの塩ビタイル床は床暖房を施しています。


オリジナルのハウス55は玄関ホールに床暖房はついていませんでした。


居間の床暖房工事は床工事に合わせて、フローリング板を貼る前に暖房パネルと配管工事を行いましたが、玄関と水廻りの床暖房工事は床の工事が終わってからあと付けで行いました。


次回はその工事の内容に似ついて説明いたします。結構な難工事でした。

高齢者の敵、屋内段差をなくしたい。

今晩は、DIYグランパです。


グランパもあと数年で後期高齢者の仲間入りです。年齢を重ね足腰が弱くなると、思わぬ原因で転倒し、寝たきり、歩行困難などQOL(Quality of Life) の低下をきたします。


転倒防止には手すりの設置が一番、二番目は段差の解消です。手すりは必要になった時点で取り付けることができますが、段差の解消あるいは低減は家屋の構造が絡みますのでリフォームの段階でしっかり対策を立てておく必要があります。


まず大きな段差が生じるのが玄関の土間と床(玄関ホールの床)です。昔の家は玄関土間と床の段差が50~60cmもあり、これを埋めるため沓脱石(くつぬぎ石)なる大きな石を置き、この上に上がって靴を脱ぎ玄関の床に上がるようになっていました。それでも段差解消が不十分なときは玄関床から一段下がった上がり框(あがりかまち)なる幅広の横木を置き、土間→沓脱石→上がり框→玄関床の4段構えになってました。


今でも少しお金がかかった家は、玄関の段差が20cmはあるようで、娘の家も息子の家もこれに該当します。一方、安普請のグランパの家は幸いなことに段差は約10cmです。

玄関ホール床は奥行方向にフローリング材を貼っています。上がり口の横に張った板が框と呼ばれるものです。(段差はないので上がり框ではありません。)


手前右側は脱着可能のすのこを、段差圧縮と靴の脱ぎ履きが楽なように取り付けました。カーテンが下がっているように見えるのは、これも脱着が容易なカーテンで冬季に玄関側から冷気が入ってくるのを防ぐために設置しました。


玄関ホールから奥は水廻りの床で、耐水性の高い塩ビタイルの床です。普通このように異なる仕上げの床の間には見切りという材料を挿入します、特に段差が生じている床の間には段差見切りと呼ばれる材料を挿入します。


日常用語の見切りとは、見切り品などの諦めて処分するとか見切り発車で区切りをつけて次に進むとかの意味ですが、建築用語では「仕上げが途切れる部分や形状、あるいは繫ぎ目」などに使われます。

フローリングと塩ビタイルという仕上げの異なる床の高さをmm単位で合わせ込み、見切り材を入れずに直接突き合わせています。見切りを入れるとその部分は床面から5mm~10mm突出てしまい、つまづき転倒の原因になるからです。


これは居間側から玄関ホールを見たところです。

居間と玄関ホールの床も段差がないように見えます。確かに居間、ホール間の段差はないのですが、ドアの蝶番当たりのフローリング板1枚分が1mmくらい盛り上がっています。人間の足の裏は敏感でこの1mmの盛り上がりを感知してしまいます。この板1枚を1mmだけ薄く削ってやればよかったのですが、取り付けてしまったので後の祭りと諦めました。原因は下地の鉄骨の盛り上がりで、グランパはこれを見逃してしまいました。


でもこのほかのところは施主様の要求通り1mmの段差もなく仕上がっています。
この盛り上がりは施主様には内緒です。


転倒防止の段差解消の成果は「まあまあネ」です。

DIYの技術はこのように習得した。

今晩は、グランパです。


昨日はグランパのもう一つの趣味、ゴルフに行った来ました。自宅から車で1時間20分の所にあるゴルフ場で、一日プレーと昼食を楽しんで約6千円でした。プレーの結果は92ストローク、午前中は43、午後から風邪の症状で体調が思わしくなく49ストロークを費やしてしまいました。今日は風邪で一日棒に振って伏せることになったんです。


ゴルフも鍛錬の必要なスポーツです。DIYの合間をぬって練習場にでかけますが、後期高齢者入りを目前にしたグランパにとってはシンドイことでもあり、体力維持のため必要なことでもあると思います。


ではDIYの技術・技能習得、鍛錬はどのように行うのでしょうか。それはもう現場で実施にやってみるしかありません。


今回の自宅リフォームで必要になった技能を基礎工事から内装施工までを列挙しますと;
土工:居間、台所の基礎工事で地ならし、基礎埋設のための穴掘り等
型枠工:独立基礎の型枠づくり
鉄筋鋼材工:独立基礎の鉄筋加工および浴室施工時の鋼材撤去と加工
大工:大引、根太、壁など木工事全般
防水工:浴室のFRP防水工事
配管工:水廻り上下水道、便器・手洗い設置、床下暖房配管工事
建具工:浴室、トイレドア、引戸の設置、洗面化粧台、キッチンキャビネット工事
電気工事工:分電盤交換、IH調理器、レンジファン、浴室暖房、エアコン工事
内装工:フローリング、塩ビタイル、塩ビシート、壁紙工事
塗装工:建具、家具、外壁塗装工事
などです。


ほとんどは本、新聞、雑誌などの旧メディアとインターネット、特にYouTubeなどからの情報を自分なりにアレンジしましています。それから66歳で退職後に、職業訓練校で鉋の研ぎ方、木組み、壁紙貼り、アーク溶接、塗装、2次元CAD、3次元CADなどの 短期講習(それぞれ2日~4日間)を受講しました。これらの講習はほんの入門の範囲ですが、その後の応用に大変役立ち、受講したのとしないのとでは雲泥の差です。


あとは工夫次第で、グランパとしてはプロに近い仕上がりを目指しています。例えば先に挙げた壁紙張りの講習で、現代の名工と言われる称号を持った方が実技の講師になってくださいました。下地調整や壁紙張りは驚くほどの速さで驚くほどの綺麗さに仕上げていきます。これを見てしまうともう忘れられません。


これは水廻り工事で洗濯機置き場の天井部分の壁紙張りです。

丁度この部分は階段下になっていて造作が入り組み、壁紙張りには難度が高いところでした。この程度の仕上がりであれば内装工事店に依頼したといってもいいレベルかなと思います。


その他の工夫として自作治具の準備が不可欠です。例えば居間のスピーカーの箱を作るのに、箱の隅を45度に合わせる加工や蟻組といった木工細工の技術を使います。

天板と側板をピッタリ45度にあわせて切ったり蟻組のため70度に切りますが、角度が狂うと隙間が空いてしまいます。プロは定規を使ってケガキ(切り取り線を書き)手ノコで切っていきますが、グランパは切り取り線に従って真っすぐ切っていく技能がありません。そこで自作の治具を用意しました。

のこぎりの当たっている部分が45度の切断治具で手前側が70度切断治具です。これに沿ってのこぎりで切れば角度が狂うようなことはありません。のこぎりも木工細工に特化した少し特殊なものですが説明は省略です。


DIYでの加工でも塗装でも素人らしい素朴な味わいというものもありますが、グランパもそして施主様が目指す「シンプルで美しく」では素朴な味わいではなくプロにお願いしたと同程度になるような仕上がりを目指しています。


そして何よりグランパは施主様の「いいネ」とは言わないまでも「まあまあネ」をいただけるよう日々精進したいと思います。


今日は普段とは異なり技術の話になり、それに興味のない方には面白くない記事になってしまいました。次回は内装関係の話に戻ります。今後もよろしくお願いいたします。