定年後の本格DIYリフォームで・・・住み易く美しく

築35年のミサワハウス55が70才老人の本格DIYでシンプルで美しくなっていく

火災報知器の設置はお済ですか? DIYで簡単にできます。

おはようございます。DIYグランパです。
今日はもう一回、軽い話題にさせてください。昨日に続いて防災関係のお話です。


今年の2月に事件が起きました。朝の弱いNon-DIYグランマ(このブログでは通称施主様)に代わり朝食の用意をしていました。カフェオレを入れるべく電気ポットに水を注ぎ、ベースの上に乗せてスイッチを入れ蓋を閉めようと思ったのですが、この日はなぜか蓋がうまく締まりません。平手でペシッと叩いて蓋をしめ、深入りコーヒー豆をミールでジャリジャリ引きながら湯の沸くのを待っていました。


沸騰してバイメタル式スイッチがポンとはじけた瞬間、不調だった蓋が突然開いて湯気の塊が天井に上がっていきました。上がった先の天井にあったのは5,6年前にグランパが設置した火災報知器で「火事です。火事です。」と大音量で鳴り出し、2階の寝室や階段上ではこれまた「別の部屋で火事です。」と繰り返す始末。


「何をやったの !!」と恐ろしい剣幕で施主様が2階から階段を駆け下りてきました。事情を説明してお怒りを鎮めていただき、やっとの思いで火災報知器のリセットの紐を引いて家じゅうの火災報知機を静かにさせました。


すでにお気づきの方もいらっしゃったと思いますが前回掲載のPhoto12にはシャンデリアの横に階段上の火災報知器が映っています。下にPhoto12を再度掲載します。

Photo12:階段上のシャンデリア(および火災報知器)


火災報知器は新築住宅の場合平成20年から法律で設置が義務付けられています。また既設の住宅では設置期限が各自治体によって条例で定められていますが、遅くとも平成23年までには設置が義務付けられています。これは住宅火災の焼死者の50%が逃げ遅れによるもので、それを防止するために設置が法制化されたとのことです。


当家ではグランパが、確か平成22年に設置したと記憶しています。階段上に親機を設置し2階の各部屋と1階の居間および台所に子機を設置しています。設置した親・子報知器は無線で互いに連絡とるようネットワーク化されています。親機はそれ自身でも火災を検出しますが、火災を検出した子機から無線で連絡が入るとすべての子機に火災報知の指令を出します。また火災検出方式は台所は感熱式、他の親機、子機とも煙検出方式で、電源は内蔵電池ですべて賄い、電池寿命は10年となっています。


という訳で、新たな配線なし、設定なしで取り付けるだけの簡単DIYで家じゅうどこで火災を検知しても、家じゅうに知らせてくれる火災報知システムが完成します。


蓋パカ事件を引き起こした電気ポットは、設置以来一度も作動しなかった当家の火災報知システムの動作確認に一役買いました。その日の夕方、電気ポットは約2時間かけて分解修理され今も元気に働いています。

地震対策って、こんなものまで必要なの? ペンダントライト/シャンデリア

こんばんはDIYグランパです。前回予告の雨漏り対策は、またまた重い話題なので今回は少し軽めの話題を挟ませてもらいます。


Photo9:桃源郷のリニアモーターカー


DIYの話とは離れますが4月9日桃源郷の写真を撮りに行ってきました。Photo9は山梨県の御坂リニア実験線でのリニアモーターカーと桃の花のマリアージュです。


ところが今日、まだ4月だというのにトンボを発見しました。トンボ(蜻蛉)といえば秋の季語ですよね。桃の花の盛りから3週間と経たないのにこの季節感、どうなっているのでしょう。

Photo10:春のトンボ


さて、DIYの話に戻ります。今年3月中旬、千葉県市原市のホテルで紐でつるされた照明器具が落下し、直撃を受けた客の男女6人が怪我で病院に搬送されたとのニュースをご記憶の方もいらっしゃると思います。原因は取付不良で、紐が照明器具の重量に耐え切れず落下したとのことでした。NITE(独立行政法人 製品評価基盤機構)によると毎年数件の施工不良が原因の照明器具落下事故があるそうです。


単純な施工不良ではなくても、東日本大震災ではいわき市だけでも商業施設や集会所・ホールなどで照明器具の落下直撃で何人かの人が亡くなっています。照明器具も凶器になるんですね。一般家庭でも地震によるタンス、食器棚および本棚などに対する転倒の防止処置は自治体などの広報活動により広く知られ、対策を実施しているご家庭も多いと思います。でも照明器具の地震対策はお済ですか?


一般家庭で問題になりやすいのはPhoto11のようなペンダントライトやあるいはシャンデリアです。

Photo 11:ペンダントライトの模式図


ペンダントライトはキッチン、ダイニングあるいは階段上部への設置がポピュラーですが、ガラスの傘にガラスの電球、地震に揺さぶられ落下しないまでも壁にぶつかり割れて床や階段に破片が散乱などということが起こります。夜、2階の寝室で就寝中に地震発生。それ避難ということで駆け降りる階段にはガラスが......ということが容易に想定できます。

Photo12:階段上のシャンデリア


Photo12はグランパがDIYで取り付けた階段上のシャンデリアです。グランパが米国駐在を終えて帰国する際に、ショッピングモールの照明器具店で購入して持って帰ったものです。シャンデリアの取付バーは2×4木材にオイルステインで着色しニスを塗ったもので、天井のチャネルに金具でしっかり固定し、さらに天井内部の桟に直接ねじ止めしました。見えないところをくり抜いて、電線(Fケーブル)を通しています。


そして地震の揺れで振られないようステンレスのワイヤーで3方向から固定するとともに、たとえシャンデリアの根元の金具が外れたとしてもステンレスワイヤーで保持できるようにしています。こうすれば落下やガラス割れの心配はないと思います。いま一度、照明器具の地震対策、見直しはいかがでしょうか。

コンクリート基礎の打直し、動かし屋の妙技。

築5年でコンクリート基礎がボロボロに!! こんにちは、DIYグランパです。今日はその改修までの道のりをお話しします。


第1回の打ち合わせで、工事記録を調べてみますと言って帰ったミサワホームですが、第2回の打ち合わせの冒頭に、「工事記録を調べた結果は軟弱地盤向けの3トン基礎工事を行っていた」との報告がありました。従って、現状でも十分耐力があるのでクラックの部分に「V溝を掘って充填剤を入れれば十分ですよ」とのことでした。


チョット待って。工事記録を調べて軟弱地盤用基礎のオプション工事が行われていなければ、「イャーそれは発注者が軟弱地盤用基礎を発注しなかったのが原因ですよ。」、行われていれば「十分耐力があるので簡単な補修で大丈夫。」の両掛け言い訳が用意できるわけです。どちらにしろ大げさなことはやりたくないとの姿勢が見え見えですよね。少なくともボロボロになった原因を明確にしてと要求しました。その後の数回の打ち合わせでも、のらりくらり小改修で済ませようとするので、さすがのグランパもブチ切れ「私の叔父が一級建築士として国交省(当時の建設省)系の公社にいるので、その人を中に入れよう」と告げたところ再度上司に相談しますと言って帰っていきました。


当時、グランパは部下なしの名ばかり管理職で超多忙な日々ではありましたが、職場にアポの電話を入れてきたので「これが最後の打合せにしてくれ」と言ってきてもらいました。回答はコンクリート基礎に使用した上部横筋が、19mmを使用すべきところ22mmを使った恐れがあるとのことで、コンクリートが鉄筋に負けてクラックや欠けが出ているのではないか、ハツって調べてみる。もしそうであったなら全面補修工事とするということになりました。ハツリ調査には立ち会えなかったので後日、全面改修するとの報告を受けました。

図面4:現状基礎断面図



補修は図面4のような現状の基礎の、フーチングの部分はそのままで立ち上がり部分をすべてハツってを図面5のように改修するよいうことです。つまり横筋を直径13mm筋6本にしてその間を10mmのスターラップ筋でつなぐというものです。またコンクリートの幅もすべて200mmに統一することになりました。さらにコンクリートも27Nから30Nのものに変更してもらいました。

図面5:コンクリート基礎の強化補修図


そして要所にフーチングと立ち上がり部分のジョイントを強化するため、フーチングにアンカーを打ち込みH型鋼材の補強を入れ、さらにコーナー部分にもH型鋼材の補強を入れるというものです。

図面6:コンクリート基礎への補強アングル埋設挿入図


工事に伴う引越しは必要なく、日常の不便も掛けないということでした。この条件で双方が和解し、工事を進めることになりました。費用負担等、和解の条件は慣例により非公開とさせていただきます。


工事は東亜道路という道路工事専門会社が施工することになりました。道路の拡幅工事で家ごとセットバックせざるを得ないとき、建物ごとジャッキ上げし移動する「動かし屋」さんで、今回の工事は移動を伴わないので数十mmジャッキ上げして、その下ですべての工事を実施しています。工事は見事でした。


ただ工事の後始末が悪く、床下にコンクリート片やピアノ設置のための床を補強用コンクリートブロックが転がっていたり、防湿シートがめくれ上がり一部は破れて散乱したりでした。工事の時気が付けばよかったのですが、気が付いたのは何年もしてからで後日この補修に苦労しました。


以上が基礎の補修に関する顛末で、その後は基礎に関する大きな問題は発生していません。一時は裁判も覚悟しましたが、そこまでいかずに済みました。また、打ち合わせの記録や図面並びに地耐力試験などの試験データーはしっかり保管しておくことが必要ですね。


今回のような大改修が必要になった時でも、中小建設会社の場合には会社存続の問題になってしますので、まったく取り合ってくれないか、強引に交渉してもこちらのダメージも相当大きくなってしまいます。その点ミサワのように大手の場合には交渉の余地が広くなると思います。


次回は雨漏りの補修に関するお話です。